戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

天然の干物

ここはミドルヤード[展示室(フロントヤード)と収蔵標本(バックヤード)の間をつなぐ場]を売りにしているので、ワークルームを掃除していたところ、こんなものが出てきました。


カジカガエル(河鹿蛙)の干物です。
この子は大きいのでメスだと思われます。

蓋はしっかりとしていて、
こじ開けた形跡もなかったのですが
企画展示室からワークルームへ移動させた直後から
見当たらなくなっていました。

生前の様子はこちら


魚のカジカが棲むような渓流にすんでいますが、
カジカとは関係がないそうです。
(何となく残念)


流れに負けないように吸盤があり、後ろ脚のヒレが発達しています。
他のカエルより平べったい形をしているのも特徴です。
鳴き声が美しいことでも知られ、昔から歌にも詠まれています。


館の近くの裾花川では鳴き声が聞かれることもありますので、
来年の夏の夜に、その声を聞きに行くのも一興です。