戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

道路工事が完了しました

Naturalhistory2010-05-22

博物館前の道路を工事していましたが、ついに工事完了。道もよくなって、館へのアクセスがより簡単になりましたので、お気軽に足を運んでみてくださいね。

お昼ごろに、工事現場をみてみました。アスファルトで道を舗装していました。アスファルトと地層とには、深い関係があります。地層をつくる泥には、炭化水素というものが入っています。それらは、泥の中の小さなプランクトンの死骸や植物の破片がもとです。炭化水素は、地層の中である温度や圧力の条件に長時間さらされると熟成して、石油になっていくとされています。私たちが普段つかっている無色透明な石油は、原油から精製されます。その精製するときにでてくる残り物がアスファルトです。原油炭化水素が主体ですが、その残りものであるアスファルトもまた炭化水素からなっています。大きな目でみれば、アスファルトも大昔の生き物がつくりだしたものと言えそうです。今日は、道路工事をみながら、地学と私たちの生活は深く関わっているんだなぁと思いを馳せていました。