戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

まだまだ…歩けということですね

今日は自然観察で、里山探検…

お天気にも恵まれ、博物館のすぐ南側 志垣地区をあるきます。

歩いてみるといろんな発見があります。


目的は、志垣城(別名:鹿垣城)です。

志垣は、地滑り地に位置する集落で、

地滑りをうまく防御のために利用した「要塞集落」でもあります。

武田・上杉の争いの時期、自分たちの里を守るために、築いたのでしょう。


それ以外にも、いろんな人の歴史が詰まっています。


今はなき、タバコ屋さんの看板…


庚申塔のお賽銭にも、「寛永通宝」が混じっています。

あの「銭形平治が投げたものだ…」と小学生に語っても、理解不能のネタでした。

あぁ〜 懐かしい 大川○蔵さん… 主題歌が脳内に響きます。


いろいろあって、楽しい里山探検になりました。

暑いくらいの陽気で、オオイヌノフグリも咲いていました!

カラマツの落葉も始まっているというのに…



さて、その後は、裾花川を探検…

国道の拡幅工事が始まる前の状態を記録に残そう!と思い、

河原へおりてみると、

へんなものを発見! なんだ、コレは?????

国道の下に、防空壕のような建物がみえるではありませんか


近づいてみると…

「山○石油庫?」

どうやら石油の貯蔵庫のようです。

ダムができる前にあった、ガソリンスタンド?の貯蔵庫のようです。

拡幅工事の際にはなくなってしまうのだろうな、と思います。



その後、砂利取りをしている場所に行き、状況を確認。

新しい露頭ができており、

砂や泥炭質のシルトが見られ、後背湿地の堆積物なのでしょう。

いつの時代のものかなぁ、と考えながらうろついていると、

あれ、これは何、赤いものが見えます



おっと、これは朱塗りのお椀です。

江戸時代以降のものでしょう!



この地層は、とても最近のものと判明!

「犬も歩けば、棒にあたる!」

歩いてみないとわからないことがたくさんあるのでしょう。

戸隠をあるいてみると、いろんな発見があります。

楽しい一日でした…