戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

自然観察会 ビオトープ編

本日は、自然観察会が行われました。

午前中は、簡単なガイダンスの後、水位を下げた「ひょうたん池」で、みなさんとそこにすむ生き物の種類を調べました。種類のちがうカエル(ツチガエルやトウキョウダルマ)やオタマジャクシ、種類のちがうヤゴ、アカハライモリ、フナ、マツモムシなどがいました。調べているときに、様々な種類のトンボが飛んできて、私たちの目を楽しませてくれました。このように色々な種類の生き物が一緒にくらすことで、一つの世界(生態系)をつくっているのだな、ということを体感できました。今回は、目にみえる生き物を調べてみましたが、顕微鏡を通してその姿をあらわす小さな生物にも注目すると、より生態系をみる視点が広がり面白いのではないかと思いました。

午後は、去年から始まっているビオトープ整備。みなさんと力をあわせて、抽水植物を植えました。抽水植物は、その種類ごとに好きな水深があります。それを再現するために、ブロックを組み合わせました。今日たくさん飛んでいたトンボには、このような抽水植物が大切なのだそうです。それは、水辺の植物は、ヤゴが登るところをつくったり、トンボが産卵時に止まるところをつくったりするからです。
来年の今頃は、このビオトープどうなっているのでしょうか。より生態系豊かになっているでしょうか。実は、今日は私にとって初めての自然観察会でした。今日は蒸し暑かったですが、いい汗を流しつつ、自分が小学生だった頃を思い出しながら楽しめました。