戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

赤とんぼの羽化

今日、家の近くの田んぼをのぞいてみたら、稲に赤とんぼ(アキアカネ)がとまっていました。
まだ羽化したてのようで、ぬけ殻もすぐ近くにあります。
よく見れば、田んぼのあちこちで同じように羽化したての個体がつかまっています。

(↑写真には4匹写っていますがわかりますか?)
田んぼで育ったヤゴが、ちょうど羽化の時期を迎えたようです。
この後、もう少し標高の高いところまであがって夏をすごし、秋になると成熟してもっと赤くなり、田んぼに戻って来て卵を産みます。
一説には、赤とんぼといわれるトンボの仲間のおよそ9割が田んぼで羽化しているといわれています。
まさに田んぼは赤とんぼのふるさとです。
他にも田んぼの中をのぞいてみれば、小さなゲンゴロウミズカマキリ、マツモムシ、カエル、ときにはイモリなど、多くの生き物にであえます。
8月7日の自然観察会では、そうした田んぼの生き物の観察会を予定しています。
田んぼという身近な環境をあらためてじっくり見てみると、面白い発見が待っているかもしれません。