戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ホネあらい実習

今朝、動物のホネをキレイにする作業をしました。
ホネについているお肉を腐らせる場所は、とてもきつーい臭いが充満していました。しかし、この臭いは、お肉が分解されている証拠。ホネは、ほぼ完全に白骨化していました。このような大きな生き物の死骸は、小さな生き物たちに分解されることで、自然に帰ります。このような現象は昔でも起こっていたのでしょうから、過去の生き物が「化石」として残ることがいかに奇跡なのかが分かりますねっ。

ホネの入ったバケツを運ぶ博物館職員と実習生。バケツを片手に少しうれしそうなのは気のせいでしょうか。このホネを、水できれいにあらいます。先日のブログに書いたゾウのホネのように。

これはフクロウの頭骨。実習生がていねいに歯ブラシを使って洗ってくれました。


キツネのホネも、このように並べるとカタチがいろいろで、またそれぞれに役割があるのだな、と思うと驚きです。昔のヒトが、創造物は神がつくった、と考えてしまうのも納得です。宗教と科学というのも面白いですね。このようにしてできた骨の標本は、博物館に展示されるのです。