戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ハリガネムシ

今日、博物館の外のバケツをのぞいたら、水をはった中でカマドウマ(バッタに似た昆虫)が一匹おぼれていました。もうぴくりとも動きません。
そして、その隣で何やらくねくね体を動かす、長さ30cmほどもある白い糸状の生き物が…

(↑右下がカマドウマの脚、左上がうごめくハリガネムシ
今年もおまえを見る時期になったか…
と思わず小さくため息をついてしまいました。
この目も口もみあたらない変な生き物は「ハリガネムシ」と言います。
ハリガネムシは幼虫時代にカマキリやバッタなどの体内に寄生し、栄養をもらって大きくなります。
そして成虫になるこの時期、宿主の昆虫が水辺に近づいた時に、宿主のおしりに穴をあけて脱出します。一説には宿主が水辺に行くようにコントロールしているとか…
それにしても宿主の体にこんな長いものが入っていたなんて・・・
自分のお腹がむずむずするような感じがしてなりません。