戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

小春日和

今日は午後からきもちよく晴れて、ぽかぽかの小春日和となりました。
その陽気に誘われたのか、チョウが何匹もひらひらとんでいました。花壇にはまだ夏の名残りのマーガレットなど、色とりどりの花が咲いています。本当に春になってしまったようです。
そうしたチョウの中には、成虫のままでこれからの厳しい冬を乗り切ろう、という種類が混ざっていました。

写真はアカタテハ。赤い縁取りがきれいです。

同じくこちらは成虫で越冬するトンボ、オツネントンボです。名前を漢字で書くと「おつねん」=「越年」で、まさしく越冬することが名前の由来です。
これらの昆虫たちは、木の幹や柱のすき間などで冬を越すそうです。
人が家で暖をとりながらでも厳しい戸隠の冬を、こんな小さな昆虫たちが外で過ごしてしまうのですから、生き物ってすごいな、と素朴に感じてしまいます。
これからの冬に備えて、たくさん蜜をすっておいてね、と思わず声をかけたくなってしまいました。