これは
とある動物園の事務所前での光景です
普段はこんな怪しげな集団は見られません。
この集団は
昨日17歳のシロオリックスが
亡くなったとの訃報が入り
緊急召集に応じた面々です。
なんのため?
もちろん骨格標本の作製のためです。
鬼気迫る表情でこの子のすべてを
自分の知識として吸収してやるという
意気込みがまたすごい人たちでした。
ちなみに
動物園のシロオリックスは
15〜6歳くらいが寿命だそうなので
この子は天寿を全うしたおばあさんです。
とはいえ
これだけ多くの人に
しかも
細部までしっかりと記憶にとどめてもらえる彼女は
これからも怪しげな集団の心に生き続けます。
そして
しばしの休息の後
標本として蘇り、
さらに多くの人たちの心に何かを残していくはずです。
博物館にこられた際には
標本が持つ一つ一つの物語を
想像してみて下さい。
きっと、博物館に来るのが楽しくなりますよ。