戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

原点

前回、鏡池を訪れてから1週間。再び足を運びました。

だいぶ紅葉が進み、ちょうど見ごろ!

でも、平日だというのに人も大勢… 

カメラマンもずらりと並んでいました。
駐車場もいっぱい… いい景色を見るにはそれなりの覚悟が必要と言うことですね^^;


さて、今日は来月の自然観察会の準備のため、竹を求めてでかけました。
ちょうど、館の御本尊「シンシュウゾウの下顎化石」の発掘現場の近くまで行ったので、寄ってみることに。

展示室の化石の前では、さんざん発見時の話(当時小学5年生の男の子が見つけた!)をするのですが、実際に現地を訪れるのは実は初めて……

林の中の小道をどんどん登ります。想像していたのは人家のすぐ裏のがけだったのですが… 秋晴れの中、汗ばむぐらいの距離です。

ありました!

小石が入った地層の中に、レリーフが埋め込まれています。
戸隠の博物館職員を始めてはや4年。ようやく出会えました。
実は戸隠の博物館は、この化石の発掘がきっかけになって、つくられることになったのです。ここから色々な物語が始まったんだな…と感慨深いです。


これで明日からの解説に、また説得力が生まれます。
地域のことを知り、伝えるという仕事の原点に立ち返ったような、新鮮な気持ちになることができました。