戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

矢の行方

館のある柵地区には、鬼女紅葉の伝説があります。

そのゆかりの地、下祖山の矢本神社に行ってきました。

平維茂(これもち)が矢を放った場所で、

その矢が飛んだ場所を目指して進軍したという言い伝えがあります。

鬼女紅葉の本拠地だった荒倉山を背景に、

志垣や平地区がよく見えます。

荒倉山の麓の平坦な地形は、昔の湖(栃原湖)の名残です。

約15万年前、裾花川がせき止められ、

諏訪湖並み広さの湖がこの地にできて、

その後、地形面として残りました。

地質がよくわかる場所でもありました。