戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

へんな虫

今年の夏は、生き物の活動がいつもとちょっと違うような気がします。
前にご紹介したように、モクレンが狂い咲きしたり、
先日は、小さなクモの巣が草の上にいくつも連なって、
3mほども伸びているのが見られました。
この見なれない変な虫も、今年の夏は頻繁に出会います。

5mmほどの大きさしかないのですが、白い魚のような体のおしり側に、長い毛。
しかも後ろから見ると、クジャクが羽を広げたように円形に広がっています。

おしゃれ〜〜〜、だけど不思議な虫。
今月4日の自然観察会では、綿毛をもったアブラムシの仲間(通称「雪虫」)だろうと
紹介をしたのですが、改めて観察してみると、この虫、
ぴょ〜〜〜んと勢いよく跳ねるんです!
アブラムシが跳ねるはずがない、と調べ直すと、
「スケバハゴロモ(透け羽羽衣)」という、ウンカやヨコバイの仲間(セミに近い虫)の幼虫でした。

間違ったことをお伝えしてごめんなさい!
(ちなみに、お尻の毛は自分で分泌したろう物質だそうです。)


それに気づいてから、成虫も目につくようになりました。
名前のとおり、すけすけの涼しげな羽をもった1cmほどの昆虫です。

この虫の出現が何を意味するのかはまだわかりませんが、
この夏の記録にとどめておきたいと思います。
インパクトが強すぎて、記憶からは抜け落ちそうにありませんが…)