戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

テングコウモリ

先日、市内のかたが館に届けてくださったのは、
大きなコウモリ。翼をひろげると30cm近くにもなります。

家のネコがしとめたとか・・・(やるな!!)
右側の翼の一部がやぶけ、指の骨が突き出ている姿は、
本当にこわれたコウモリガサみたい。


種類を調べたところ、
特徴的な鼻の形からテングコウモリと決定。

口にはガなどの昆虫をとらえて食べる、
肉食の鋭い歯がならんでいました。


「コウモリは足が面白いよ」という職員の言葉でよく見てみると、
(男の子のシンボルもよく見えますが^^;)

あれっ! 足の指が手前に曲がっている!! 
足が裏返しについてる!!?  えぇ〜〜〜!!??


図鑑によると、しっぽと足の間にも風を受けるための幕が付いているので、
他の動物と同じ向きにひざがまがると、強い風にあおられたときに、
ひざがおれて膜が曲がってしまうからとか。
足の付け根、股関節に腿の骨がつくところから、
他の動物とは違っているらしいので、
解剖のときによく見なくてはなりません。


飛んでしまう哺乳類からして変なのに、
いろいろと面白いしくみが備わっているものだと感心しきりです。