戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

天狗の麦飯 開封

市内某小学校から発見の「天狗の麦飯」とラベルのついたビン…

昭和14年 黒姫山 採集」と記されています。

これは、本当に「天狗の麦飯」なのでしょうか?


その正体を探る科学のメスが入りました。


以前から「天狗の麦飯を調べたい」という夢をもっていた

千葉科学大学の先生(長野市出身)と連絡をとり、その正体を調べることに…



本日、ガラス瓶をあけ、中を取り出してみました。

小石混じりの土ですが、湿っています。




その後、ずっと開封されなかったとすれば、

何らかの生物が生きているかもしれません。



「天狗の麦飯」そのものかもしれませんし、その後に生じたものの可能性もあります。

そこで、分析用の試料を各種 採取となりました。



取り出してみて、わかりました。

よく、こんなビンに詰めたものです。

何らかの目的や意図をもっていたことを確信しました。



モノの本には「ガラス瓶につめて保存できる」

「それに水をかけると復活する」とあります。


そのことをしっていたからこそ、採集者はこうして残したのでしょう。


昭和14年のタイムカプセル、何がわかることやら…

結果が出るのが、楽しみです。