戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

お宝 前編

某中学校遺品の中に、古い真鍮製の顕微鏡がありました。



オーストリア製のものらしくWien(ウィーン)の文字があります。




入っていた木箱には「寄贈者 野澤彌重郎」とあります。

これは調べてみる価値がありあそうです。

学芸員魂が疼きます。



まずはインターネットを活用…

海外まで検索してみると、

ドイツの光学製品博物館の所蔵品の中に同じものがありました。

1889年製のものです。

便利な世の中になったものです。



これを作ったドイツ生まれの職人 Reichert Carl(1851〜1922)

もネット上でみつかりました。

りっぱな肖像画もありました。その筋では、有名人のようです。



顕微鏡に刻まれたシリアルナンバーからおそらく明治30年代頃のものと推定できます。


そして、なぜこの学校に顕微鏡が残されているのか

きちんと記録を発見しました。



その話も面白いので後編をお楽しみに…