戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

春さがし

春を待つばかりでなく探しに行こう!と、

先日の休みに、

善光寺の裏山、大峰山へ初チャレンジしました。

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(謙信物見の岩から)

うわさに聞いて、前から気になっていた早春の植物、

オオミスミソウがそろそろ咲いているはず、と

期待して行ったのですが、

寒の戻りで凍える寒さ;;

かろうじて開いていた花は、このよれよれ状態でした。

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確かに咲いていることは確認できたのですが、

大峰山のシンボルのお城の近くだけで見られたことが

気になります。

近くにウメやカンアオイも咲いていたので、

同じように植栽されたもののように見えてしまいます。

探せば別の場所にも咲いているのかもしれませんし、

来年以降の宿題に持ち越しにします。

 

他にも、早春のダンコウバイや

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戸隠にはない乾燥したマツ林の明るい雰囲気を

楽しむことができました。

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秋に枯れた葉が春まで残っている低木、

ヤマコウバシが多いので、ちょっと不思議な景観です。

また、松枯れが進行しているようで、

最近、切り倒されたマツが多く、中には樹齢150年以上のものも。

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この山は、昔はマツタケの産地で有名だったそうです!

 

下りはコースを変えて、「歌が丘」へおりてきました。

いつも車で通過してしまうだけで、

なかなか見る機会がなかった歌碑たち。

これも今回のトレッキングの目的の一つです。

 

特に立派なのが、

去年、県歌制定50周年でわいた「信濃の国」の歌碑。

まだ県歌に制定される前の、昭和9年に建てられたものです。

 

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大峰山をつくる裾花凝灰岩で山を模しているのも

かっこいいな、と思いました。

この歌碑が建てられたとき、作詞者、浅井洌はすでに86歳。

除幕式の後、師範学校の教員時代によくでかけた思い出の戸隠に、

久々にでかけて、そばを堪能したそうです。

 

2時間ほどの里山トレッキングでしたが、

春探しや歴史巡りも楽しめました。