戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

3月末の大雪…に思う!

4月最初の土曜日 お天気は良いのですが、お客様は少な目…

 

世界的な「はやり病」です。

こういうときもあるさ…と思うしかありません。

 

閑話休題

 

先月末に、博物館の周囲でも25㎝を超える大雪が降りました。

 

その影響が思わぬところにでていました。

 

雪が少なかった分、先日の雪が暖かさで一気に溶け、

その水が悪さをしています。

 

斜面の崩落です。

水分を含んだ重い土砂が、崩れ落ちました。

 

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急斜面の多い場所は、融雪期にこうした災害が発生します。

 

博物館のすぐ西側の沢沿いで発生。

この崩れの基盤となっていたのは、貫入岩でした。

 

ハンマーで割ってみました!
 

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とても硬い岩で、「ひん岩」「はん岩」などと呼ばれます。

熱水がしみこみ、すこし緑がかった色をしています。

キラキラ光る、パイライト「黄鉄鉱」も見えますね…

 

この岩には水がしみこみにくいので、

雪解け水を含んだ表土が、重くなり、ずるずると滑り落ちたのでしょう。

 

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その先には、こんな石が落ちていました。

 

こちらは安山岩です。

 

ひゃー こわいなぁ

 

上をみると、

 

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崖の上に、木がひっかかっています。

 

これも、一気に溶けた大雪の水のせい…

 

ご近所では菜の花が咲きだしました。

 

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しかし、良ーく考えてみると、こうした水の循環があるから、

生き物たちは生きていけるのでしょう。

 

みんな、水の循環のおかげです。

 

何事もほどほどがよいのでしょう。

なんにせよ「一気に…」、「大量に…」、「急激に…」とかは、よくない…

ほどほどがよいのだと思う、今日このごろでございます。

 

「ねぇ、館長…」

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「そうじゃ、そうじゃ… 何事ものんびりじゃ…」

 

今日も、ありがとうございます。館長!