戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ブナ太郎とその仲間たち

戸隠キャンプ場の入り口近くから、

飯綱山方面へ登ったところに広がるブナの森。

そこには、「ブナ太郎」と呼ばれるブナの名木がいらっしゃる・・・

 

憧れの存在だった 彼 に

先日、仲間の紹介でようやく会うことができました^^

 

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こちらです!

 

幹回り5m10㎝の貫禄の姿でした。

 

ただちょっと心配なのは、幹に傷んでいる部分が見られること。

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もともと2本が融合した合体木で、

片方の幹が傷んでいるようにも見えます。

すでにキノコも生えていました。

彼はすでに半身不随で、余生を送る状況なのか。

今後を見守りたいと思います。

 

太郎さんの近くには、ブナ次郎さんもいらっしゃいます。

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太郎さんには劣るとはいえ、幹回りは4m40㎝。

枝ぶりもよく、精悍なお姿です。

 

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ヤドリギをたくさんつけていて、

栄養をとられているのでは、と思うと

心配な面もあります。

 大家族を支える、働き盛りのビッグダディー!?

 

ちなみに、別の木で、間近でヤドリギを見られたのですが、

はえている部分がかなりショッキングでした。

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ブナにとってはいかにも寄生されている、

という感じで痛そうです・・・(-_-;)

 

他にも個性的なブナがたくさん見られました。

 

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上から下までクマの爪痕だらけのブナ

 他の木よりもおいしい実がなる、モテモテブナ?

 クマの木登り大会の会場だった?

と、仲間内で妄想が広がりました^^;

 

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こちらは2本のツルアジサイに羽交い絞めされるブナ。

動けないのは辛いですね・・・

 

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中に大きな空洞があいていて、

反対側が見えてしまうブナもいました。

重い頭を支え続けるのも、大変そうです。

 

ブナの森で、ブナ太郎をはじめ

個性豊かな面々にであうことができて、

楽しい散策でした。

また、季節を変えて会いに行きたいです。