戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

森の住人たち

昨日は一日雨降りでした。

これから雪上観察会のシーズンですので、

あまりとかしてくれると困るな、なんて思っていましたが、

今日は寒波到来。雪が舞っています。

これで持ちこたえてくれるでしょうか?

 

さて先日の雪の森の下見の際には、

たくさんの動物の痕跡が見られました。

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クマの爪痕と思われます。

モミの木なので、登って餌をさがしたわけではないはずです。

マーキングでしょうか?

 

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雪の上にウサギの糞が3粒・・・

周りに足跡もなく、まるで誰かがはめ込んだよう・・・

一度雪に埋もれた後、現れたものでしょうか?

謎です・・・

 

ちなみに一緒に歩いた仲間が

 ウサギの糞はいい香りですよ!

と教えてくれました。

確かに乾草のような香りがしました。

 

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雪の上に、粘着物とともに緑色の粒々。

ちょっとグロイですが、じつはこれも糞。

ヤドリギの実を食べた鳥のものです。

 

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近くのミズナランの木の上にはたくさんのヤドリギはえていて、

オレンジ色や黄色の実をつけていました。

 

実の果肉はかなりネバネバしていて、

糞もその粘り気のために、一緒に出されるタネが

木に貼りつきやすいようになっています。

 

つまり、雪の上に落とされてしまった糞は

ヤドリギとしては作戦が失敗したもの。

これを拾って木につけてくれる人は

まずいませんからね・・・^^;

 

雪の中でも色々な生き物の生きざまが見えてきました。

本番も子どもたちと色々な発見ができますように^^