戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

戸隠の古くて新しい名物かな・・・?

昨夜から雷雨となり、朝も雨が降り続きました。

地層見学に来られた市街の小学校さんには、

フィールドを午後に変更させてもらっての対応です。

元気な子どもたちの日頃の行いが良かったからか、

雨にあわずに無事に終えることができました。

 

男の子が捕まえたカナヘビの子どもです。

いや~~~ 可愛かったです^^

 

さて、先日の連休明けに、戸隠山へ行ってきました。

目的は、秋口に咲くキクの仲間を探すためです。

難所まで行かないので、半日で往復の行程です。

 

岩壁にはミヤマダイモンジソウの白い花がびっしり^^

個人的に岩場にはえる植物が好きで、

毎年のようにここまでは登ってくるのですが、

9月半ばを過ぎてからは初めてで、ちょっと新鮮でした。

 

さて目的の植物は

 

オオイワインチン と・・・

 

リュウノウギク との雑種で・・・

 

その名も トガクシギク!

リュウノウギクより白い花弁(舌状花)が短く、

葉の切れ込みも深くなることが特徴です。

 

上の写真のは、両親の近くに咲いていて、

それらしい特徴をもっていると判断したものです。

(多分、きっと・・・)

 

この植物とゆかりの学校のOBが来週館に来られるのですが、

いい報告ができそうで、とりあえずほっとしました。

 

さて、帰り道に奥社の参道を歩いていると

 

随神門の屋根にはえる植物が繁茂してきたことが気になりました。

何年か前にきれいに刈ったのですが、

萱をいためるので根ごと取り除くわけにもいかず、

シダなどの植物の復活が早いものと思われます。

 

近くで双眼鏡でのぞいて種類を見ていたら、

およそ屋根に上がりそうもない草が茂っていることに気が付きました。。。

 

ほとんど花は終わっていましたが、

すぐ下に、落ちている花を見つけたので、間違いありません。

 

キツリフネですね^^;

 

夏に水辺で花を咲かせる一年草です。

(↑こちらは近くの遊歩道沿いにはえていたもの)

 

ホウセンカに近い野生の植物で、種は弾け飛びます。

しかしいくら弾けるといっても、屋根の上まではあがらないでしょう。

落ちていた種を鳥がついばんで、

うんちと一緒に屋根に蒔かれたのか??

 

一度上がってしまえば、湿った萱の屋根の上は

生育適地だったようです。

どんどん種をつくって増えていったのでしょう。

一年草なので根の張りは深くなく、

シダや木よりは屋根を傷めることは無さそうです。

 

黄色いふしぎな花が舞い落ちてくる赤い門として、

戸隠の夏の名物になるかしら??