戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

話題の?ヒメアジサイ

この夏、新たなプロジェクトが動いています・・・

遡ること2か月ほど前、

発端は、地方新聞のネット記事を職員が見つけたことでした。

高知新聞です。

牧野富太郎博士は高知が生んだ偉人!

日本を代表する植物学者です。

牧野先生の名前を冠した県立の植物園があるほどです。

しかも、来年の朝ドラの主人公・・・!!

 

その先生が、戦前に戸隠の民家の庭で新種のアジサイを発見し、

「ヒメアジサイ」と命名したとあります!

 

これはすごい!!

あやからない手はありません。。。!(^^)!

 

早速、「ヒメアジサイ」をさがすチラシを作ってくばり、

 

地方新聞にも掲載させていただきました。

 

おかげさまで、続々と情報が集まりました。

中には、明治か大正時代から植えられているはず、

というものも。

 

 

もともと戸隠にはえる野生のアジサイは、

花びら状の装飾花が、花序のふちのところにしかない、

ヤマアジサイか、エゾアジサイです。

 

 

昔のひとが、手毬状で青がきれいな突然変異を山で発見して

家で育てるようになったのか、

ちょっと変わっていたものから、品種改良をしてつくっていったのか、

経緯は定かではありませんが、

戸隠に、花を身近に愛でる文化が古くからあったのは確かです。

 

全国から参拝者などが訪れ、来訪者のおもてなしをする

戸隠らしい文化だなと思います。

 

今後は、集まった情報をもとに、

ヒメアジサイを育てている家のかたに、

その来歴を詳しくうかがおうと考えています。

 

牧野博士が愛したヒメアジサイには、

さらにそれぞれのご家庭ごとに、ドラマが眠っているかもしれません。

楽しみです^^

 

欲を言えば、牧野博士が訪れた、植物学の聖地として、

朝ドラで戸隠が紹介されれば、さらにありがたいなと

 とらぬ狸の、なんとやら、です。