戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

化石との遭遇(そうぐう)

今日は、化石採集会で発掘された化石を紹介しようと思います。化石を掘りに行く場所は戸隠の山の中です。その山の中の崖からたくさん出てきます。出てくる化石はホタテの仲間やウニのとげなど、約400万年前の海にすんでいた生き物です。山奥から海の生き物たちの痕跡が見つかるところが、ここの化石採集会の醍醐味です。そして、この化石たちは、海だった戸隠が隆起して山地に変化してきたことを語りかけてくれています。
↓今日、発掘された化石たちです(発見した方に写真を撮らせていただきました)。

ツメタガイの仲間。肉食性の巻貝で、ほかの貝にまるい穴を開けて中身を食べてしまいます。


カサガイの仲間。富士山みたいな形をしていますが、これでも巻貝の仲間です。


オオザルガイの仲間。よく見ると大きな貝(オオザル)の中に巻貝が入っているのがわかります。オオザルガイが死んで、砂に埋もれるときに巻貝がカラの中に入り込んでしまったのでしょう。