戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

クサギ染め

秋がすっかり深まり、紅葉とともに木々が赤や青の実をつけているのが目につきます。その中でも目立つのがクサギという木です。木に近寄っただけで独特のちょっと嫌なにおいがするので「臭木」の名前が付いているのですが、実(み)はとっても個性的できれいです。赤い星形のがくに青光る宝石のような実がちょこんとついています。それが木にたくさんついていて、目をひかずにはいられません。

一輪ざしにもってこいなのですが、さらに草木染めの材料としてもすぐれています。実を煮出して毛糸を染めてみると、深みのある水色の味わい深い色に染まりました(写真ではなかなかこの良さが出ずに残念です…)。

実は冷凍もききますし、媒染剤なしでも定着します。森の入り口でたくさんとれたので、次回(11月15日)の自然観察会でクサギ染めにチャレンジできるように、保存しています。