戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

足りない骨

骨格標本を作っていると
時々ホネが足りないことがあります。
原因はいろいろですが
大きいホネのときにはとても困ります。


そんな時は作っちゃいます。
ただいま作成中のダチョウにも
いくつか足りない骨がありました。


どうやって作るかというと
対になるような骨は
石粉粘土で大まかな形を作ったものをしっかり乾かします。
それを左右対称になるようにルーターで削っていきました。

白いのが作成した偽物です。
アバウトな削りだしですがいかがですか?
アイボリーの塗料を塗るとさらにそれらしさが増します。


対にならない骨は別の個体のものを参考に
大きさを紛失個体にあわせて削ります。


こうした作業は意外に楽しいものですが
本当は紛失がないのが一番いいんですよね。
2つのパーツを削りだすのに3時間かかりましたから・・・