戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

五無斎(ごむさい)標本

夏の忙しさも一段落。しかし秋の企画展が間近に迫っているので、息つく間もなくその準備が始まっています。
タイトルは「保科五無斎〜没後100年展〜」 9月17日からです。


明治時代の教育者である保科五無斎は、県内の地質を研究し地学教育を普及させようとした地質学者でもあります。
その没後100年にあたる今年、彼の地質学者としての業績にスポットを当てようという企画です。
館内に常設で彼のコーナーがあるのですが、そこに「長野県地学標本」と書かれたいかめしい木の箱があります。

今日はその中身を確認し、リスト化する作業が進められました。
9段の箱にぎっしりと岩石や鉱物の標本が収められています。県内各地を歩いて集め、県内の小学校に無償で配布した資料です。

その数の多さ、整然と並んでいる様子に、彼の気合いのほどがうかがえます。
ユニークな彼の人となりと合わせて、彼の業績を知ってもらえる展示にしたいと思います。
どうぞお楽しみに。