近所のおじさんから、アズキをいただきました。
種子標本にもなりますので、できのいいものを選別していると、
同じアズキでも、意外に多くの「かお」があることに気付きました。
つやつやと輝いてまん丸のものもあれば、虫食いの穴が開いているもの(その穴の大きさも大小様々)、しなびれているものもあります。
(↑真ん中が比較的いい粒たち、右側はしなびれているもの、左側は虫に食べられて穴が開いているもの。穴は写真に写っていないものも多いです…)
それにしても穴が開いているのはアズキゾウムシのしわざ。
親が長い口でマメに穴をあけて卵を産みつけ、幼虫がそれを食べて大きくなったんだろうと、漠然とお米を食べるコクゾウムシのような姿を想像していたら…
図鑑をみてびっくり!
アズキゾウムシは「ゾウムシ」と名前がついていても、ゾウムシとは別の「マメゾウムシ」という昆虫の仲間で、全く口が長くない!
(以前はハムシの仲間に分類されていたこともあるとか)
体長が2.5mmほどしかない親は、羽化すると餌もたべずにさやの上か直接マメの上に卵を産みつけます。そして幼虫が自力でマメに穴を開けて食べ進んでいくとのこと。
1粒のマメから5匹もの幼虫が育つことも可能だそうです。
このマメの穴はそんな生き物たちが生活をしていた痕跡…
そう思うと、単なるゴミにしてしまうのも惜しまれるようです。