戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

世界の国から その2

先日、また新しいタネや実を仕入れてきました。
タネ業界では名の知れた逸品ぞろいで、興奮してしまいました^^

まずはこれ。

○木しげるのまんがにでてくる妖怪「百目」にそっくり! とみなが声を揃えました。
これは、バンクシアというオーストラリアの乾燥地帯にはえる植物で、
火事が起きると乾いて実にあちこち口が開き、
中の種が出て来るようになっています。


次はこちら。羽根付きの羽根のようですね。
東南アジアのジャングルにはえる巨木で、
その名はフタバガキ。カキのような実に、がくがのびた2枚の羽根がついている、とのことから。
木材はラワン材として有名です。
この実、50mにもなる木の梢からくるくる回転しながら落ちるそうですが、
落としたらこわれそうで、こわくてまだ試していません…

最後にこちら、アルソミトラです。

ジャングルにはえるなんとウリの仲間です。
高い木に巻きつき、スイカぐらいの大きさの実をつけて、底が割れると中からこの薄い膜のついた種を何百も飛ばすそうです。
現在あるグライダーの原理のヒントになったのがこの実だとのこと。
こちらは実際飛ばしてみたのですが、上手に滑空しました。
感動ものです。

あらためて世界は広いな、と感心します。
この秋開かれるタネの企画展の、主力メンバーたちです。