戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ある意味・・・収穫 ^^;

ここのところ骨の標本作製を日課にしています。
というのも
某所が足の踏み場もないような状況だからです^^;


いくつか収穫してきたうち
乾燥、漂白の済んだものを整理していると
骨折痕が見つかりました。


足根中足骨の中央が折れて
そのままくっついたのがわかります。
なんの手当てもせずに自力で骨折を治した証拠です。
実にたくましいですね。


ちなみに

足根中足骨は←のところです。
この上が踵(かかと)になります。


こちらは大腿骨。
生きている時にはほとんど見えないところです。

上が骨盤にくっつく部分で、下が膝です。
破骨と再生が上手にできないために
膝のあたりはぐずぐずの状態です。
きっとこの子は痛くて歩けなかったはずです。
長生きをしたためにこんな病気になったんですね。



そして

これが正体です。
えっ、だれ?


オシドリのはずです^^;
他にカモ類は某所に納めてないので…


生きているときのこの子は知りませんが
骨にすると生きていたときのことを
垣間見ることができます。
すると不思議と親近感が湧いてきます^^
骨の魅力の一つかな。