戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

あばらと上腕の物語

週末 

慌ただしいかったのはうそだったかのように

本日はまったりと時が進みます

 

でも 来館者はありましたよ^^

ありがたや~

 

週はじめなので^^;

先週残してしまった仕事を進めていると

あっという間に夕方間際><

 

さて ネタ・・・

 

そういえばこんなものが

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タヌキの第一肋骨です

一番折れにくく

もっとも変形を見たことがない肋骨なのですが

この子は片方がすごいことに!

 

治ろうとしている痕跡があるので

死んだときの損傷ではないようです

 

普通は

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太短いので1番ってすぐわかる子で

まず折れているのを見たことがありません

 

どうしてあんな風になったのか想像もできない

 

そういえば・・・

第一肋骨が痛んでいる子は上腕も変わっていたな~

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こちらは上腕骨です

右の方は骨折していますが

それはこの子が交通事故死だからで

おかしいのは関節部の間が湾曲して

ヒジ側(画面下方)が細くなっていることです

 

ふつうの上腕は下のようにまっすぐで

関節部の間は なから 同じ太さです

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普通 哺乳動物は上半身に重心がくるので

上腕骨は大腿骨より太くしっかりします

なので

重量をしっかり支えるために割とまっすぐです

 

湾曲しているとかなり負荷がかかるので

歩くのも大変だったのではないかな?

そのせいで第一肋骨なんて

普通は折れないところを折って

しかも ギブスとかつけられないので

治そうにも負荷がかかってなかなか治らない

そんなときに道路で車が来たことに気づくのが遅れて・・・

急には反応できず交通事故・・・ってことになったのかもしれません

 

実習生が頑張ってくれた標本からも

いろいろ妄想が膨らみます^^