戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

来週末、11日から始まる企画展「木の葉石の世界」の準備中です。
「木の葉石」とは???


例えばこれ、

一見、ただの葉っぱですが、じつは化石なんです。
背景の白い部分は泥が固まった石。
栃木県の那須塩原のもので、
約30万年くらい前、湖だった場所に泥と一緒にたまった葉っぱが
化石となってたくさん見つかります。
古くから変わった模様の石、「木の葉石」と呼ばれて、珍重されていたんです。


そんな植物化石ワールドを、今回の企画展では取り上げたいと思います。


化石で見つかる葉っぱや松ぼっくりの種類などから、
当時の気候とか、環境とかが読み取れます。
そんな、展示テーマもあるのですが、
正直、収蔵庫に眠っている、きれいな葉っぱを見ているだけで、うきうきです。
今日は特別に、お勧めをチョイスして写真で先行披露!^^



これはハスの葉。



こちらの美しい葉脈はカエデの仲間。



メタセコイアが散らばっているようす。



美しいシダの模様。



壁紙にもいいかも、なんて思わずうっとり。


植物化石と言うと、なんとなく地味系のイメージですが、
地球がつくりだした神秘的な美しさも潜んでいますよ。


この秋は博物館で、
時空を超えた紅葉狩りを楽しんでみるのもいかがでしょうか?^^