戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

重力のなせる技

雪が溶けて、春になりつつあります。

雪のしたから、いろいろなものが見えてきます。

植物も、昆虫も、蛇もカエルも…

そして、大地も顔をみせてくれます。

昨年11月の地震のせいか?

それとも12月からの湿った大雪のせいなのか?

今年は新しい崖がいくつも誕生しています。



長野市街地へ向かう国道406号線からも旭山の崖が広がっているように見えます。


また、猿丸沢では凝灰岩の崖ができました。

「T2」と呼ばれる約260万年の軽石質凝灰岩です。

こんなに露出したのをみたのは初めてです。


これは重力のなせる技です。

地球に引っ張られているのだ、と言い換えてもよいでしょう。

山は隆起したり、崩れたり…  忙しいことですね。

「動かざること山の如し」

なんて、ほざいた方も過去にいらっしゃいましたが、

刻々と変わっていく地球の瞬間を、我々はみているのでしょう。