戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

花と古墳

今日は植物観察会が松代の大室で行われました。
大室という場所は知る人ぞ知る、古墳の谷。
約500基の小さな古墳が密集していて、
それが石を積んだ国内では変わった形式で
朝鮮とのつながりを示すものとされています。
そのため、「大室古墳群」として国の史跡に指定されているという場所です。



古墳に関する資料館や公園も整備されていますが、
今回は多くの古墳群が眠るスギ林を中心に歩きました。



崩れた石積みを見ながら林道を進んでいくと、
お目当てのイチリンソウが現れました!

ひっそりと、しかし存在感十分に咲いています!

今年は春が早かったので心配していたのですが、かろうじて咲き残っていました^^



他にもマムシグサやタニギキョウ、ミツバウツギ、
ムラサキケマンの白花品種シロヤブケマン、シダの仲間など、
地味ですが、玄人心をくすぐるさまざまな植物をみることができました。


ケヤキの巨木もあります(写っていないのですが、そばにはもちろん古墳^^)



こんな興味深い植物を、しかも古墳と一緒に見られるなんて、なかなかない場所です。


長野市民の皆さんには特に知ってもらいたい場所だな、と改めて思いました。