戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

フシギをうむ田んぼ

このごろの天候不順のため遅れておりましたが、
今年もようやくこいのぼりを泳がせることができました。
春の風はきもちいですね^^



さてご近所のおじさんが、飼いネコが今朝捕まえてきた、というウサギ(!)と一緒に
マカフシギなものを持参されました。


直径2cmくらい。
ビンに当たるとカチカチと音がして、
一見鉱物かと思われるほど硬くはあるのですが、とても軽いです。
見つけたのは秋の稲刈りの時で、
稲の茎についていた!というから驚きです。
茎が通っていたという穴も空いています。



一番白いものが一昨年の秋、
ちょっと褐色になっているのがその前の年で、
割れているのはそれ以前に拾ったそうです。
何年かに一度、田んぼで1粒ずつ見つけるとか。


稲の茎へのつき方からすると、菌類の塊りのように思うのですが、
それにしても硬いですし、何年も形を維持しているというのが謎です。


稲の肥料が硬く固まることがあって、そこを茎が貫通して持ち上げる、
なんていうことはあり得るでしょうか?


実はこの田んぼでは、以前にもフシギなものが拾われています。


泥でできた金平糖です。
(「里山の奇跡」として博物館内に展示されています)


なぜこのようなものが田んぼに落ちていたのか?
このフシギな物体の正体をつかむために、
職員が現場検証をし、頭をひねった結果、
田んぼを耕すために使った耕運機の中で、
おじさん自身が偶然に作っていたことが判明しました。
その顛末は、地元新聞紙上にも掲載されました。
(テレビ出演の依頼もあったそうですが、おじさんが断ったそうです^^;)


またもやフシギが生み出されたミステリー田んぼ。
今回の謎を解くカギも、やはりおじさんの手にあるのかもしれません・・・


自分も同じようなものを見たことがある!というかた、
是非ご一報ください。