戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

初夏の森

今日は植物観察会で、初夏の飯綱高原を歩きました。
まずは一の鳥居苑地です。
登山客が多く駐車場もにぎわっていました。



苑内は早くも初夏を代表するベニバナイチヤクソウが花盛り。

下向きの花をのぞき込んで観察しました。


今年は貴重な野生のスズランが当たり年のようで、
あちこちで咲いています。


次は、ちょっと移動して知る人ぞ知る散策スポット、飯綱高原森林博物館へ。
長野市で管理している実験林なのですが、
800mほどの遊歩道沿いに、湿地あり、水辺あり、森ありのおすすめコースです。



ちょうど、ミツバウツギやヤブデマリ、ササバギンランの白、
クリンソウタニウツギのピンクがはえてきれいでした
が、すっかり写真を撮り忘れました・・・;;


今回の目玉の1つはこちらのスミレ、

サクラスミレです。
紫色ですが、花びらが丸く先が少しへこんでいるのがサクラに似ている、
というところから名づけられています。


北信地方では珍しいので、ぜひ紹介したかった花です。


他にも、参加者のかたがたは目がいいので、
黄色いラン、コケイランや背の高くなるスミレ、エゾノタチツボスミレの花、
もう少しで咲きそうなサイハイランも見つけていただきました。


(↑コケイランです。茎が折れてしまっていますが、、)


産卵シーズンに入ったばかりのモリアオガエルの卵も、遠目に確認できましたし、
羽化したてのエゾハルゼミも。


初夏の森を感じる、盛りだくさんの観察会になりました。