戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

身近なところに

博物館の近くに、じつは、
「地獄」と呼ばれる場所があります。
先日のお天気がいい休日に、
その地獄まで足を伸ばしてみました。



荒倉山の一角、集落からほど近い山中に入ると
林道から「地獄➡」の看板が・・・
それに沿って山を登ると、


そこは、大きな岩の隙間。

高さ10mはあるように感じます。
アルミ製の橋がありますが、渡る気には到底なれません^^;


さらに道沿いには石仏が点々とあります。


この辺りは、昔、修験者の修行に使われていた場所だそうです。
「地獄」はどのように使われていたのでしょう・・・
飛び越えるのか、もしかして、逆さづりをしていた? ><



地獄も石仏が納められている洞窟も、
岩は荒倉凝灰角礫岩という火山の噴出物でできていて、
とても硬いそうです。
周りの柔らかい部分が差別浸食をうけて、
このような不思議な景観をつくったとか。


そこが、修行の地にもってこい!?と昔の人が考えたのですから、
これも一つの自然の有効利用ですね。



戸隠のような自然の厳しい場所には、
人が工夫をして自然を利用している痕跡がたくさんありそうです。


そうしたものを発掘して、皆さんに紹介できないかと、模索しています。
いつになるかはわかりませんが、お楽しみに^^


ちなみに、この場所を管理している地元のかたがたは、
毎年地獄の橋をわたって、その先の石仏までお参りに行くそうです!