戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

七不思議

富士山とお茶の国、静岡へ行ってきました!

第一の目的は、

当館と同じく学校を利用した自然史博物館の見学!だったのですが、

それはおいおいご紹介するとして

(当館との格差がすごすぎて、紹介できないかも^^;・・・)

今日は、地質ネタを一つ・・・

 

江戸時代は東海道の難所、現代はSLで有名な大井川

ガイドブックにはその近くに「子生れ石」という文字がありました。

解説によると、丸い石が生まれてくる場所があって、

近くにはその石を使ったお墓もあるとか。

もしや、と思ってアクセスしやすかったお寺のお墓に寄らせてもらいました。

 

ずらりと並んでいたのは、

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繭型の天然石!

やはり、ノジュール(団塊)のようです。

 

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大きいものは70㎝ほどあります。

その数39こ!

 

牧ノ原台地では大型のノジュールがよく出る層があると、

後で博物館のかたに聞きました。

その中でも形のよい、繭型の石を「無縫石」と呼んで、

墓石に利用しているのです!

 

しかも「遠州七不思議」の一つにあげられていて

このお寺の代々の住職が亡くなるときに必ず一つ、

身代わりのようにこの繭型の石が生まれてくるので、

それを墓石にするとのこと。

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「ひょうたん型で縁起がいい」とあるので、ちょっと撫でさせてもらい、

しっかり手をあわせてきました。

 

こんな素敵なノジュールの下に眠るのもいいかもしれない、と

妙に楽しい気分にさせてもらう、お墓参りとなりました。