戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ふじづる

この冬は雪が少なかったので、

休みの日は運動不足解消のために、

家族と1時間ぐらいかけて近所を散歩していました。

 

落葉している冬は、木々の枝ぶりなどがよく目につきますが、

特に、フジのつるが他の木に巻き付いているようすが、

気になりました。

 

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右の木から中央の木に引越ししたところ?

さらに、ぐーーっと手を伸ばして左側の木に届きそうです^^;

 

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ぎちぎちと締め上げて、

締めているほうも締められているほうも苦しそう><!

 

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太いつるに、細いつるが便乗。

これからどう成長していくのでしょう・・・?

 

ところで、

つるの巻く方向が同じことに気づきましたか?

フジは右から左へと巻き上がっていきます。

よく似ている別種のヤマフジは、反対に左から右です。

野生のヤマフジは珍しいので、

見かけたらぜひご一報くださいm(__)m

 

こうして巻き付きながら年月を経ると、

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フジも独立します!

中央のでこぼこした幹がフジです。

何本もからんだつるが合体したようにも見えます。

根元の直径が30㎝ほどありますが、

何年ぐらいたっているのでしょうか?

 

太いフジ というと思い出すのは、

戸隠 柵地区のとあるお宅に伝わっている

フジづる製とされる臼です。

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直径61㎝もあります(@_@;)

臼としては十分な大きさですが、

フジだと言われると、にわかに信じがたいです。

 

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迫力あります。

鬼女紅葉の伝説にもゆかりがあるとか・・・

 

フジは春の薄紫色の花房を楽しんだら、

次はつるにもぜひ目を向けてみてください。

他の木々と違った、つるの生き方が見えてくると

また面白いです^^