戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

お手柄^^

今朝も早くから地層見学にくる団体さんがあったので、

9時前には留守番状態。

そこに一本の電話が・・・

 

ぼうけん団員のHくんが通う小学校の先生からでした。

 

 学校の敷地内に今朝落ちていた鳥の死体を

 博物館へ届けるべき、とHくんが主張している。

 まずは冷凍しなければ、というが

 学校としては冷凍庫に死体を入れたくない・・・

 Hくんの熱意はわかるが、

 博物館のかたから 処分を学校にまかせると

 ひと言お墨付きをもらえれば、ありがたいのだが・・・

 

とのことでした^^;

 

で問題は、死んでいる鳥が何かということ・・・

 

 オレンジ色で どうやらフクロウの仲間らしいです。

 

えっ! それってもしかして・・・!!

いやいや処分しないで!

とりあえずHくんに預けられれば・・・

今日は寒いし冷凍しなくても1日ぐらい大丈夫でしょう。

 

という大雑把な職員の提案に対して、さすが学校さん

 

 子どもに死体をもって下校させるわけにはいきません。

 とりあえず、お母さんに連絡をとってみます。

 

ということでその場は決着しました。

 

それから2時間ほどして、

お母さんが博物館へその鳥をもって来てくださいました。

 学校から電話があって、何事かと思った! とのこと。

そうですよね。本当にお騒がせしてすみませんm(__)m

 

でも、息子さんの主張のおかげで

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コノハズク 赤色型個体 を入手することができました!

Hくん 大手柄!^^!

 

しかも、以前から学校で目撃していて

カラスに追われる姿も見たとお母さんに話していたとか・・・

さすが ぼうけん団員です! 偉いっ!!

 

体長20㎝ほどの小型のフクロウ類(ムクドリより小さい!)

長野では夏鳥ですが、近くで繁殖していたのでしょうか?

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かっこいいです!

 

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爪も立派!

大型のガなどの昆虫を捕まえて食べるそうです。

 

そして コノハズク と言えば必ず話題になるのがその鳴き声

 

 ブッ キョッ コーー 

 

夜、森から聞こえてくるこの声を

 仏法僧 と聞きなしをして、

名前がついてしまったのが こちら

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ブッポウソウ

 

本当はコノハズクの声だったのに

この青い鳥の声だと 勘違いされてしまったのです。

 

なので、こちらの鳥を 姿のブッポウソウ

コノハズクを 声のブッポウソウ

 

と呼ぶこともあるのだそうです。

しかもその声の正体がわかったのが、昭和になってから

というのですから、いやはや・・・

 

紆余曲折を経たのは、今回の博物館に届くまでも同じ。

Hくんご家族、そして学校の英断に感謝します!

ありがとうございますm(__)m