戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

地附山に響く悲鳴

今日は観察会

場所は、善光寺の裏山、地附山です。

日中、長野で36℃という暑さ! ><;

山を登るにはしんどい気温でしたが、

木陰が多かったので、なんとか皆さんで、

歩ききることができました。

 

この時期のお目当てと言えば、

イチヤクソウの仲間。

 

白いイチヤクソウが咲きだしていたのですが、

ピンボケでいい写真がない・・・;;

 

こちらはイチヤクソウの親類のウメガサソウ

 

そして葉緑素を持たないシャクジョウソウです。

 

山頂近くでは、モウセンゴケも花盛り。

こんなに可憐な花を咲かせるとは!

と、感心の声があがりました。

 

同じく白い花

2つずつ咲くツルアリドオシの可愛らしい花にも出会えました^^

上は、雌しべが長く突き出ている長花柱花

 

そして、雌しべが短く筒の中に隠れていて、雄しべが長い、短花柱花の

2タイプの花が見られます。

 

ちなみに秋になると、2つの花の付け根に1つの実がつくので

花の跡が2つついた面白い姿です^^

 

暑い中、皆さん熱心に観察されていました。

ファンが多い山なのも、納得です^^

 

この地附山

昭和60年に大規模な地滑りがあり、

復旧工事後に公園として整備され、植栽が行われた場所でもあります。

展望がよい場所が、何か所もあって、

とても気持ち良いです。

 

また、地滑り以前、

昭和30年代に山頂部分には遊園地が作られました。

昭和50年には廃業となってしまいますが、

ロープウェイや動物園、スキー場の跡地が今もあります。

 

今日の参加されたかたの中から、

子供のころにロープウェイに乗った、

当時動物園のライオンの声がふもとまで聞こえてきた、

といった経験談が語られました。

 

今日の観察会は本当に盛りだくさんの一日でした。

いいこともありましたが、衝撃的な出来事も・・・(-_-;)

 

担当職員は、首に巻いたタオルに、

マイマイガの幼虫がついていることに気がつかないまま

汗を拭こうと幼虫ごと、顔にこすりつけてしまいました><

 ちくちくでした!!!

顔が腫れないといいけど・・・;;

 

さらに蒸し暑かったためか、大きなヘビに3回も遭遇!

最後の1回は、なんと大きなヒキガエルをお尻側から飲み込もうとしている

ヤマカガシでした!!!

参加者の皆さんが悲鳴を上げます!

カエルをくわえたまま注目に耐えられず逃げるヘビ

写真を撮ろうとしたところ、カエルを離してしまいました。

 

残されたヒキガエルは・・・

お腹に傷があって、虫の息でした・・・(+_+)

 

あのままヘビに食べてもらった方がよかったね・・・

どちらにも悪いことをしたね・・・

と、参加者の皆さんで、

反省することになりました・・・

恨みのヘビが夢枕にたたないといいけれど・・・(-_-;)

 

いやはや、自然との出会いは一期一会。

なかなか感慨深い一日となりました。