戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

北海道からいただいたものに想う!


8月下旬 今週は高校生の団体が多く入っています。

 

地層見学等の体験がウリの館ですから当然です。

 

地層に触る、化石を見る、石を割る…

 

🐕「そうした体験が人を育てるのじゃ…」

 

柴犬館長もご推奨…



そんな中ですが、北海道の博物館館長さんが来館です。

 

当館の標本を、じっくりと見ていかれました…

 

北海道産の化石の復元に重要なものとのこと…

 

この標本の所在を某番組でご覧になったとのことです。

 

すごいな、全国で放映された番組は…

 

ゾウ化石発掘でもご協力いただき、当館ともゆかりのある方ですが、

新館になってからは初の来館です。

 

このご時世、博物館も厳しい状況で、どこも悩みがつきません。どうなることか…

 

「地域の皆さんに、愛される博物館でありたい」とは、柴犬館長の弁です。

 



その館長さんから、北海道の名産お菓子の詰め合わせをいただきました。

 

江戸時代末に北海道を探検した松浦武四郎著の本

「十勝日誌」をかたどった箱に入っています。



とても、おいしい、トテモ、ウ・レ・シ・イ



伊勢出身の松浦武四郎は「北海道」の命名した人物としても知られ、

戸隠山にも探検にきた人物です。

 

いろいろとお菓子が入っていましたが、

「ひとつ鍋」に感動…



十勝の開拓に最初に取り組んだ依田勉三の故事

にちなんだお菓子

 

「開墾のはじめは 豚とひとつ鍋」



依田氏が十勝開墾に取り組んだ際に、貧しい食事が豚のエサと勘違いされた際に、

この歌をよんだ、とされています。

 

実は、私と柴犬館長は、その故事を漫画「百姓●族」で知りました。

十勝出身の「鋼の●金術師」の作者が、

実家の農業体験をつづったエッセイ漫画です。

 

また、このお菓子の中には、依田が開拓時に結成した晩成社にちなんだものもあり、

感激しました。

 

🐕「何かがつながると、人は感動するものらしい…」

 

🐕「秘書よ、大事なことじゃ…」

 

学芸員の仕事は、人と人、人とモノをつなげる仕事だ、そこに楽しさがある、

             ということを、十勝のお菓子から学びました…

 

 

早くも、ねむの木はまめがなり始めています。

 

実るのが速い… 増えるのも早い…

 

ねむの木はどんどん成長し、増えていきますが、

 

生涯教育というものは、なかなか実りがみえません…

 

🐕「ねむの木なんぞと、比べるでないぞ…人を…」

 

 

今日もおあとがよろしいようで、