戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

念願かなって

今からすでに4年も前のことになります。

新型コロナ感染症が流行する前の年の夏でした。

戸隠の市民グループの遠足で、

戸隠の秘境に出かけよう! と目指したのは

荒倉山の山中の「牛の鼻」(!)

 

江戸時代の絵図には「維茂(これもち)射抜きの岩」と紹介されています。

鬼女紅葉伝説の場所ですので、平維茂にちなんだ名所として紹介されています。

 

メンバーの誰も行ったことがなかったので、

地元のかたに案内してもらうことに。

 「集落から30分も歩けばつくよ」

と、気楽な雰囲気で歩きだしたのですが・・・

 

道は無く、沢すじの急こう配を登ったので落石もあり、

ひやりとする場面も何どか・・・

 

ようやくたどり着いたのがこちら・・・

 

大きく突き出した岩に、貫通する巨大な穴が!!

大きな牛の鼻の穴の正体です。

すごい迫力でした。

伝説が生まれるのもうなづけます。。。

 

中には立派な祠もありました。

昔は、毎年、獅子神楽の奉納も行われていたそうです。

案内してくれたおじさんも、かなり久々に来たそうで、

道が荒れていることに驚いたようでした・・・

 

見下ろすと博物館の隣の公民館がよく見えました。

右側の四角い建物です。

 

山からよく見えるということは

公民館からもこの牛の鼻が見えるはず。

でも、森の木の葉が落ちてからじゃないとよく見えないよね・・・

 

と話をしたまま

3年半の年月が経ってしまいました・・・

 

そして本日、公民館さんの全面協力のもと、

望遠鏡を使って荒倉山をのぞきました!

大きなスギの木が、地区のシンボル、巌窟観音堂の大杉のはず。

その隣の谷を登った上に・・・

 

おっ!!

 

 

せり出した大岩! その左側の穴が、丸く黒くよく見えます!

右側も穴が開いていそうです。

これに違いありません><!!

 

やったー! 見えました^^

レンズごしにスマホで撮影もできました。

 

それにしても山肌をみて、

こんな急斜面をよく登ったものだと感心してしまいました。

確かに距離はありませんでしたが、大変でした。

同じ道を下りるのをあきらめて、遠回りをして戻ったほどです。

 

一方で、まだまだ戸隠には知らない場所があるのだと

よくよく理解したのもこのときでした。

まだ見ぬ戸隠のヒミツを求めて、

今年もどこか出かけたいです^^!!