戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

きちんとしたデータをとっていれば 論文化できたかも・・・

今日は3/7でサウナの日だとか

サウナほどではありませんが 

お外は非常に暖かく 気持ちの良い日でした

フクジュソウもますます咲き誇っています

 

この暖かさはしばらく続くようで

週末のイベントの時も予報ではかなり暖かいらしい^^;

 

ってことで?

今日も回収にいきました

昨日が休館日だったのもあって 大量

2Lx6本 1.5Lx2本 で 15Lのウリハダカエデを回収しました

 

ここまですべてを合計すると 97L にも なります><

計算上 2.5Lちかいメイプルシロップがとれることに!

今年はまだ止まらないみたいなので それ以上かな~

 

そして今日はイタヤカエデも3L回収し 合計11Lになりました

随時 煮詰めていきます

 

 

ここまで暖かくなると

ヤマアカガエルもひょっとして と 

プールに行くと

なにやらほんわかした塊が4つほどみえました

拡大して加工しても こんな感じ^^;

見にくいですが ヤマアカガエルの卵塊ですね

 

今年は はや 植物プランクトンが増え始めているようで

少し水が濁りはじめています

 

おって ミジンコが湧きはじめると もう少し見えやすくなるかな?

 

そして 他にも見つけたものが

モツゴの幼魚です 去年生まれの個体

昨年発見した成魚3個体(オス オス メス)の子どもと思われます

 

実は繁殖失敗かな?と思っていたのですが

生き残った子もいたようです

いまのところ2個体を確認しました

 

親の方もオスメス1個体ずつは確認しています

メスについては撮影にも成功

近づいてもあまり逃げないので

もっと近づいてみました

スマホで5㎝程の距離^^;

隠れているつもりなんだろうな~

 

お腹が膨らんできています

今年もたまごを産んでくれそうです

 

ところで

なぜ繁殖に失敗したのではないかと思ったかというと

 

去年のプールは水生昆虫が非常に多かったためです 

 

そのせいで オタマジャクシも モツゴも 

生き残るのが大変だったのではないかと考えているからです

 

実は 水生昆虫か多いと

小型の魚類や両生類などの生残率がさがることは様々な調査で明らかにされていて

 

昨年のプールでも ほぼ稚魚を確認できなかったことと

例年越冬するオタマジャクシ(ツチガエル)が

けっこういるのですが 今年はいなかったからでした

 

その中で生き残ったモツゴのこどもたちの発見に

実はかなり感動しています(外来種ですが・・・)

 

ただ モツゴが増えすぎると 

今度はモリアオガエルが産卵しなくなるかも(※)とおもったりして・・・

少々複雑な気分です

 

なにしろ

ともに勝手にやってきた生き物たちではありますが

一方は 2年前 在来種 陸上移動が可能 

 そのため たぶん 自力で きた

もう一方は 1年前 国内外来種 陸上移動は不可能

 そのため 人為的 もしくは 事故的な移動

ビオトープ的にも後者は ほってはおけない存在

 

でも^^;増える前にとらないとね~といって2年・・・

昨年も取ろうとして失敗を繰り返し

 

しかも 

今年は満水で 残らずとるのはほぼ不可能かも

ある意味画像とってる場合ではなかったか・・・

 

 

 

(※)モツゴモリアオガエルの因果関係に確証はありませんが 

ひょうたん池とプールでモリアオガエルの産卵数には違いがあり 

ここ2年プールではそれなりに卵塊を確認していますが

ひょうたん池では一昨年は2卵塊、昨年は確認できませんでした

その原因はモツゴの個体数ではないか考えています

 

実際には捕食者の密度が影響しているのだろうと思われますが

他の捕食者としてアカハライモリは両方に同程度存在していて

水生昆虫は数としてはプールの方が多いと思われます(密度は同程度くらい?)

そのため プールの水生昆虫より 

ひょうたん池のモツゴの方が影響が大きいので

ひょうたん池では産卵していないのではと考えています

 

実際 モツゴが侵入する前は

ひょうたん池で産卵していた他のカエル類も

今ではひょうたん池での産卵をしなくなっています

 

モツゴの影響は カエル(特にオタマジャクシ)にとっては

かなり大きいのではないかと推察されます