戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

望遠カメラで撮影

今日は望遠レンズがついたカメラを持っていたので、

こんな写真が撮れました。

 

2階のベランダの巣で大きくなったツバメの子どもたちです。

もうすぐ巣立ちそうですね。

 

他の巣からすでに巣立った子どもたちもいるので、

時々、集まって来てはおしゃべりが絶えません。

 

 

さらに新たに巣を作ろとするご夫婦もいます。

 

その気になると、いっきに巣が大きくなります。

この場所なら館長のご許可がいただけるでしょうか?

 

さてさて、

なぜ望遠カメラをもっているかというと、

ここ数日、遠くに咲く花を撮影したかったので、

家族に借りているのです。

 

こちらは裾花川沿いです。

小さな花が満開で、木が真っ白になっています。

 

奥に点々と写っているのもそうで、白が目立ちます。

ユクノキのようです。

今年は当たり年のようで、開花情報があちこちから聞こえてきます。

 

「ユクノキのようです」と歯切れの悪い表現しかできないのは

似ているフジキという花も同じ時期に咲くからです。

しかも、険しい谷筋や山の斜面で咲いていることが多いので、

望遠レンズを使っても、どちらか確かめるのが難しいのです・・・

 

しかし、現在山に白い花が咲いているのは遠目にもわかります。

 

荒倉山ですが、

真ん中の白くぼんやりしているのがそうですね。

クリの花はクリーム色で垂れ下がるように咲くので、

区別がつきます。

 

しかし、ユクノキなのかフジキなのかまでは

さすがにこの距離ではわかりません・・・

 

昨日、植物観察のお仲間に

近くで見られる場所を教えてもらい、勉強してきました。

 

 

こちらはユクノキ

マメ科の仲間で、ニセアカシアのような複葉ですが、

もっと幅が広いことがわかります。

 

左がユクノキ、右がフジキ

ユクノキの方がすらっとした葉で先が伸びます。

一方のフジキは葉がよれよれしています。

 

1枚ずつ並べると、左のユクノキの方が

葉脈の間隔が狭く、整然と並んでいるのがわかります。

 

花はユクノキの方が倍ぐらい大きいです。

 

他にも樹皮の違いなどもあって、

総合判断ができるようになったつもりにはなっていますが、

近寄れなければ意味がありません。。。

 

もっとプロになると、葉の光沢具合や葉裏の色が異なるので、

遠目でもわかるそうですが、、、

 

そんな修行の道の半歩を

仲間の協力のもと、やっと踏み出したというくらいです。

 

身近な場所に不思議な植物があったことにまず驚き、

観察テーマが新たにできたことを楽しんでいます^^

 

ちなみに「ユクノキ」の名前の由来は、

真っ白の花が樹冠を覆い、雪をかぶったように見えるため

「雪の木」がなまってついたものだという説が有力だそうです。

 

雪の白・・・

 

じつは、久々にカメラに入っていたメモリカードを抜きだしてみてみたところ、

こんな画像がありました。

去年の1月のことでした。

普段スキーはしませんが、

わけあって、リフトから望遠レンズを使ってあるものを撮影する

というミッションをたまわったときの、帰り道です。

(慣れないことをしたので、とても怖かったです・・・)

 

雪の戸隠連峰が、とてもカッコいいです。

この景色を見ながら、スキーができたら楽しいでしょうね^^