今年の夏の企画展は「自然の中のキラキラ」展です。
光り輝く鉱物やきれいなチョウなど、すぐ思いつくものもありますが、
趣向をこらして光っているものを展示する予定です^^
それにしても、植物分野でキラキラしたものは難しい・・・
ヒカリゴケやツキヨタケなど、光り物のことを調べていたら、
ツキヨタケの毒成分や発光現象について初めて研究をした明治のキノコ学者、
川村清一が、その材料を得ていたのが戸隠山だったことが判明しました。
しかもその材料提供をしたのは、地元長野の地質学者として有名な
八木貞助という先生でした。
(↑先生の研究の集大成、息子さんとの共著「上水内郡地質誌」(1958))
どうやらキノコにも相当詳しかったようで、
当時の「信濃博物学雑誌」にも、図入りで様々なキノコについて紹介したり、
川村先生へ鑑定を依頼していることがわかりました。
(↑ツキヨタケの図。川村先生の研究を八木先生が紹介)
(↑日本で初の発見となったコタマゴテングタケの資料を
川村先生に提供したのも八木先生)
八木先生は、晩年も精力的に地質調査をされるかたわら、
この博物館のある柵で、小学生にむけて講演もされているとか。
先日、70才を超える地元のボランティアのおじさんが、
当時のことについて、八木先生が来られると、
「ヤギ先生! メェ〜メェ〜〜!」
とかげで呼んでいたことをよく覚えている、とおっしゃっていました。
色々な側面をもった、まさに博物学者。
戸隠のキラキラ?の歴史に一役買ってくださった、
先人の業績も紹介できればと思います。