戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

いろいろい考えさせられる秋です

戸隠では、秋らしくなってきました。

稲穂もたれ、稲刈りも始まっています。

企画展の準備や来館者の受付の合間に、秋を探しています。


すると、以前(2016年7月26日)に紹介した

卒業記念の石碑に変化がありした。


「夢」という文字にできたドロバチ?の巣に小さな穴があいています。

いよいよ孵化するのでしょうか?


しかし、穴の形状をみると、外部からあけたような感じが…

そこで、巣の前で張り込みを敢行…


しばらくすると、きれいな虫がやってきて、穴を開け始めました。


「ホシは、こいつかっ…」


青緑に輝くその姿に、一瞬見惚れてしまうほどです。


ミドリセイボウの仲間でしょうか。

ドロバチの幼虫に卵を産み付けるためにやってきたようです。

子孫を残すために、みな必死なのですね。



そして、ふと、校舎をみあげるとカマキリが逆さづりになっています。

クモの巣にからまったまま、成仏した模様です。

よくみると、クモは食事の真っ最中…



実りの秋、じつは子孫をのこすための弱肉強食の時期であることを実感…

「命」はつながっている…

そんなこともしみじみと考えさせられる時期でした。