戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

研究者

先日、ご近所のかたから鑑定依頼で持ち込まれたもの。


変わった模様のまゆが枝からぶら下がっていたので、
ビンに入れておいたところ、中からハチが出てきたそうです。


調べてみたところ、ホウネンタワラチビアメバチという名前でした。



イネの害虫になる蛾の幼虫に寄生する、寄生蜂で、
このハチが多いと実り豊か、つまり「豊年」になることから、
また、まゆが俵型をしていることから名づけられました。


これを持ってきてくださったかたも、農家のかたなので、
鑑定結果をご報告したら、とても感心していらっしゃいました。



また、今日はお隣の市の植物好きのかたから、
謎?とされた押し花が届きました。


マルバフジバカマという外来植物で、私も初めてみるものでした。
以前から東信地域では記録されていて、
これで北信地域にも侵入していることがはっきりしました。



色々な身の回りの自然に注意を払っているこのような方がたは、
まさしく市民研究者。
みなさんの力を借りながら、
一緒に地域の自然をもっともっと調べていきたいな、
と改めて思いました。