当館には愛鳥家が多く、鳥の話が盛り上がる場合もあります。
今日はヒタキ科の小鳥「ムギマキ」でした。
学名も「mugimaki」で、日本古来の名前をシーボルトがヨーロッパに伝えた鳥
としても知られるそうです。
春と秋の一時期に日本を通過する鳥で、麦の種を撒くタイミングを知らせるとのこと…
小鳥の名前にも、こんな奥深さがありました。
それにしても、日本人はいろんなことで季節を感じていたんだなぁと感心…
それだけ、周りの環境に目を配っていたのでしょう。
こんなちっちゃな鳥に文化を感じます。
「キビタキ」によく似ており、スズメよりも小型です。
(画像については、他のサイトを検索してみてください)
鳥好きの職員は、この小鳥を戸隠森林植物園で探すのだそうです。
地層や地形ばかりを見ている職員にとっては、
こんな小鳥を識別することはかなり困難なことだ、と思います。
「このカワイイ小鳥を探したい!」と
眼をキラキラさせている愛鳥家の方には頭がさがりました。
その際、森林植物園内で、先日の台風で倒れた木が並んでいたそうです…
樹齢を重ねたカラマツやウラジロモミがこんな感じで倒れていたとのこと。
根の張りが浅いので、このように倒れてしまうのでしょう。
以前にも紹介しましたが「根返り」と呼ぶそうです。
(個人的に、この言葉の語感「ねがえり」がお気に入りなのです!)
台風の古名は「野分」ともいうそうです。
昔もこんな感じで、台風のあとに倒木があり、
こうした名前がついたのでないか、と考えてしまいます。
このように大木が倒れたあと、ここは日光がよく当たるようになり、
これまで小さかった木の競争が始まる、とのこと。
今年の大●ドラマの前半を思い出しました。
武田家が滅びたあとの信濃国のような状況に似ているのかもしれません。