戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

お呼ばれしてきました…

昨日は、信濃美術館のワークショップに招かれました。

「この山、どこの山? 描かれた信州の山 大捜索!」というテーマです。

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地質屋として、山の捜索に関わってほしい、との依頼!

信濃美術館の所蔵している「山」の絵を、みんなで鑑賞しよう!

どの山なのか、どこからみたのか、考えましょうとの話

 

浅間山からはじまり、

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北アルプス、各地の里山などの風景画から、みんなで情報を引き出します。

 

さすが、信州。

山好きの方が、80名ぐらいはあつまったでしょうか?

会場からも意見がどんどん出て、熱気ムンムンの会でした。

なかなか面白い試み、だと感じました。

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コメンテーターも、山岳写真家、美術館の学芸員、山小屋に努めるデザイナーなど、

多種にわたります。

それぞれが、山に登る支度で参加してください、との依頼されました!

 

 

 

場所は、長野県立図書館!

そういうことであれば、地質屋としては、このスタイルしかありません

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そう、麦わら帽子に、法被スタイル!

「保科五無斎」の作った信濃教育会の図書館が、現在の長野県立図書館。

「地質学はすべての学問の基礎である!」と説いた保科の

原点の一つです。

 

いまでも、彼の蔵書が残っているそうで、

図書館長さんに特別に見せていただきました!

彼のサインが残っています。 

127年ほど前のものです。

当時、飯山で教員をしていた保科は、

6月に高崎歩兵15連隊に、6週間、入隊した記録があります。

(当時は20歳での兵役義務がありましたが、師範学校の学生は兵役の猶予があり

 卒業後に入隊したものです。)

その時に、本屋で購入した書籍です。休日に気晴らしで本屋に出かけたのでしょう。

ちょっぴり、感動!

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閑話休題

山の絵も、地質学の目でみると面白い!

以前に、M美術館でも行いましたが、

画家さんによるデフォルメや心象化した部分などもありますが、

その山の地質(おいたち)を読み取ることができます。

 

グー●ルアー●なども活用して、場所を特定していきますが、

アナログ資料も、活用しました。

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信州の山の面白さは、その地質にあり!

とても楽しい会になりました。

参加していただいた、みなさま、ありがとうございました。

 

追伸

県立図書館でも「ほら貝」をふかせていただきました。

いろんな場所で、ホラをふく男になってきました(-"-)