戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

雪ぶかい

今日も雪のお話、

モノトーンの世界になりますがご容赦くださいm(__)m

 

昨日、小谷村のスノーシューの会に参加してきました。

目指すは雨飾山のふもと、ブナ林で有名な鎌池です!

f:id:Naturalhistory:20190403141315j:plain

4月になってからのまさかの雪続きで、新雪が50㎝追加され、

前を行く男性3人のラッセル隊が、

交代で道をつくりながら進む、という厳しい状況でした。

これには、ベテランの会のかたがたも苦戦。

 

もともと戸隠神社の参道沿いの、

傾斜のほとんどないところでしか

雪の森を歩いたことのない私にとっては、

雪山を 登る! 下る!! 山歩き! !!

じたいが初体験^^;

しんどさも、新鮮さと好奇心で何とかカバーし、

予定の行程を無事に歩ききることができました。

 

そもそも、今回参加したのは、雪の時期でないと近づけない

巨木に会える、という情報をいただいたからです。

f:id:Naturalhistory:20190403122548j:plain

ドロノキ(ヤナギの仲間)です。幹回りが6mを超えるとのこと。

f:id:Naturalhistory:20190403115619j:plain

雪がもっと少ない時に、はかってみたい!

迫力あるどっしりした姿。感動しました。

f:id:Naturalhistory:20190403122523j:plain

周りには別のヤナギの種類(コゴメヤナギかシロヤナギ?)の大木が点々と。

すばらしい景観です。

 

さらに、地元のかたからは、歩きながら、

付近の歴史についてもお話を聞くことができました。

明治時代に、鎌池近くから、ふもとの町まで、

16㎞にもなる「せぎ」(水田用の用水路)がつくられたこと。

 

小谷温泉から鎌池あたりまで、戦後から昭和40年ごろにかけて

紙不足を補うために、山の木がすっかり切りだされたこと。

今見られるブナ林は、そのあとに成長した木からなるそうです。

f:id:Naturalhistory:20190403145633j:plain

(このあたりのブナは、樹皮の色が灰色が濃いようです。

 これも不思議・・・)

 

一日、貴重な経験をさせてさせていただきました。

案内をしてくださり、一緒に歩いてくださった会のみなさん、

特にラッセルをしてくださったかたがた、

本当にありがとうございました! 

お疲れさまでしたm(__)m

またぜひご一緒させてください。