戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

おおばか?

雨が降り出す前に小学校の地層見学が終わり

ほっとしました。

これから本降りのようです。

新たな被害がおきないことを祈ります。

 

さて、昨日のことですが、気が付けば職員の足には

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いくつもの草の実が・・・

 

みなさんはこうした実を何と呼びますか?

「ひっつきむし」というかたも多いかと思います。

じつは長野では、「ばか」と呼びます。

つまり上の写真の状態は、「ズボンに ばか がついた」

です^^;

 

しかもけっこう大型の ばか です。

職員は自嘲しながら一言

「おおばかものだな!」

 

しかしこの ばか、

正体はマメ科の フジカンゾウ というちょっと珍しい種類

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さやが2つずつにわかれてくっつくのは、

ヌスビトハギにそっくりですが、

より大型で、葉っぱの枚数も多いです。

(悪い人のサングラスみたい、という声も・・・^^)

 

さやの表面がざらざらしているので、拡大してみました。

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毛よりも固そうな、とげ状の突起がたくさん見えます。

まさにマジックテープ。よくつくわけです。

 

ちなみに花はこんな感じ↓

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8月中旬に撮影。

背景に写っているのもフジカンゾウの葉です。

 

じつは来月の博物館わくわく入門(11月17日)で

野外に野生の豆をさがしにいくのですが、

このフジカンゾウもお目当ての一つ。

群生している場所が館の近くにあります。

他にも、大豆や小豆のご先祖様にも会える予定です。

ご興味ありましたらぜひ!